怪しい文字
こんなモンドな文字を一体誰が書かれたのでしょうか?
後にも先にも、日本人の心のふるさと、弘法大師空海ひとりです。
益田池碑銘(ますだがいけひめい)として後世に伝えられています。
奈良のタメ池の完成を記念して空海さまが揮毫(きごう)したとされています。
決して単に奇をてらったわけではないのです。
この文字は飛白体というものですが、当時中国では皇帝しか使えなかったもの。
ちなみに1200年前の804年、若き空海さまは真理を求めて入唐(にっとう)されました。
このときは名もなき坊さん。でも殺人的なハードスケジュールの中で目的を達成され、
中国の師匠から、一刻も早く日本に帰って教えを広めよと言われたそうな。
仏教だけでなく、いろんなものを持ちこんだ空海さま。
段取りもいいし、机の前に座って勉強するだけが学問ではないとも考えていた空海さま。
まさにデザイナー魂にあふれていると私は思います。
by exvisio
| 2004-11-24 08:14
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