モンド大好き

モンドムービー・モンドミュージック……ちまたに生息するモンドについて
モンドとは分類不能、今まで見たことも聞いたこともない、あやしげなモノの総称。
このネーミングの由来となったのが、
イタリアの奇才ヤコペッティの映画、邦題「世界残酷物語」
1962年(昭和37年)作。東京オリンピックの2年前です。
当時小学1年生だった私はかわいいおめめに劇薬を入れられてしまいました。
原題はMondo cane(モンド・カーネ)
イタリア語でMondoが大地でcaneが犬。犬の大地。わんわんランドではないよ。
スラングでどうしようもないという意味もあるらしいです。
内容は、世界の奇習やけったいな風俗をかき集めたドキュメンタリータッチ。
要は怖いもの、エッチぽいもの見たさの見世物小屋のオンパレードなんです。
でもこれが、当時世界中で大ヒット!あとですぐ全部やらせと判明したんだと!
そんなことはどうでもいいんだけど、エンディングの音楽にはまいります。
とにかくさわやかなんですよ。アカデミー賞にもノミネートされた「モア」
聞いたら誰でも知ってるメロディです。
エログロ、コテコテてんこもりのあとのさわやかな清涼感。
これってうまい焼肉しこたま食って、帰りのレジでもらうガムかアメか?
「オレは見てはいけないものを見てしまったサイテーな人間なんだ」
でもこのさわやかで高貴な音楽を最後に耳にすると、
「こういう現実も見ておかなければいけない」となる。ヤラセでも。
このかけひき、絶妙です。
奇才ヤコペッティはもともと映像作家ではなく、今でいう芸能レポーターだったそうです。
でも人の興味をひくことにかけては天才といえると思います。
長々と綴りましたが、私はモンドが大好きです。
by exvisio
| 2004-11-05 22:00
| MONDOとは