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mondo choco

長体10号

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これ、どう思います?
なにもそこまでひっぱらんでも?
私はしびれました。ズバリかっこいい!
もちろんねつ造したものではなく、実存の漢字です。
中国、戦国春秋時代だとか。漢の前、秦の前、周の後半。
今から軽く2000年以上もの昔、遊び心か神のお告げか…
こんな文字があったんですね〜。王の字なんか、もう電柱状態。
殷の甲骨文字からはじまったとされる漢字の意匠も、このころは部族ごとに多様に変化。
要するにバラバラマチマチ。これもある部族のものということです。
いくさドンパチな群雄割拠のそんな世を統一したのが、かの有名な秦の始皇帝。
さまざまな政策をシステム化するためには、文字がバラバラではアカンやろ!
ということで、有能な家臣にタイポグラフィさせ、今後はこれ以外を使うのはままならぬとなったわけです。
篆書(小篆)の誕生です。今でもハンコの書体として生き残っていますし、
その後の楷書の成立への源流となっていったわけです。
秦の始皇帝というと、暴君のイメージが先に立ちがちですが、
もし文字が統一されていなかったら、日本のひらがなも生まれなかったかも。
そんな空想も楽しいですね。文字の記憶を掘り起こす!興味は尽きません。
by exvisio | 2004-11-09 03:56 | 書について